稲沢番楽
金山町有屋地内に伝承されてきた民族舞踊。言い伝えでは神室山の山伏が里におりで舞ったものと、秋田県矢島から伝来したものと合流して―つになったもので600年の伝統を持つと言われている。番楽のできない人には嫁が来ないとまで言われ、村の若衆は寸暇をさいて稽古に励んでいた。演じられる演目は、表7番・裏6番合わせて13番といわれ、戦前は旧暦8月25日、熊野神社祭礼の頭屋で演じられ、その夜は一晩中舞明かされた。
しかし、昭和30年代後半から地区の変貌により番楽の伝承者が激減した。そこで昭和39年に「稲沢番楽保存会」を結成、また昭和59年には「有屋少年番楽」を結成し、子供たちへの温故知新の心を育み、郷土愛を育てながら、健全な育成に寄与することを願い、保存会のメンバーが指導に当たっている。山形県の重要無形文化財に指定されている。
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